2012年8月3日金曜日

実務屋のジレンマ 国・三好労基署長(振動障害)事件

以前、
http://sr-jinjin.blogspot.jp/2012/07/blog-post_15.html
の宿題。


国・三好労基署長(振動障害)事件
高松高裁平23・1・31判決 労働判例1028号67ページ


振動障害と診断された特別加入者が、「全部労働不能」でないからと
休業補償給付が不支給された事案。

ざっくばらんにいうと、
振動工具は使えなくとも、作業員への指示や、車の運転、山の下見
などは できるでしょう、だから 一部労働不能にすぎず、休業補償
は給付でけへんでぇ、、、、
ということ。

結果。
本件処分は取り消すべき。すなわち、休業補償給付は支給せなあかん。

理由は、一部労働不能でも給付しなさい、ではなく、全部労働不能だから、
給付しなさいということでした。

末尾を引用しましょう、

「・・したがって、原告は、本件処分当時、振動障害の療養のため、
業務遂行性が認められる業務につき全部労働不能であったと認めら
れるというべきである」

「業務遂行性が認められる業務につき全部労働不能」がミソです。


判決要旨は、煩わしいので 書きませんが、
ここでは、少し、三文週間誌的記事を。

つまりこの事案での教訓は、
特別加入するときに、
労災給付をうけたい業務を、あれも、これも、どれも、と申請すると、
5号(療養給付、治療費)にとっては都合が良いが、8号(休業補償給付)
にとっては必ずしも良いとは限らないということのようだ。
給付対象を広げておくと、かえって それが アダとなり 休業補償の対象
からはずれてしまう、、、、
そのように判決は読めます。

つまり申請時に、
A業務
B業務
C業務
と列記しておくと、業務上外の判断する際には好都合だけれど、
休業補償給付判定にあたっては、A業務は「全部労働不能」だけれど、
B、C業務は 労働不能でない、ってことになり、結果、一部労働不能
だから、不支給となる。


しかし、
申請時に、
A業務としか 申請しなければ、休業補償給付判定にあたっては、
A業務しか考慮しないので、A業務が全部労働不能であれば
支給される、、、ということだ。




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