2013年1月9日水曜日

裁判官の頭ン中

こんな事件があった。

大阪にある会社の専務取締役さんが、富山県出張中に、午前2時ホテルで死亡してるのが発見された。平成12年8月のこと。

これが 「労災」かどうかである。

大阪中央労基署は、労基法に規定する労働者にはあたらず、と不支給決定。

審査請求をするも、棄却。さらに再審査請求するも、3ヶ月たっても裁決がなく本訴を提起したという事案である。

なんと、この会社、「労災保険の加入手続をしておらず」といいますから,特別加入なんぞは勿論していない。
(大阪中央労基署長(おかざき)事件 大阪地判平成15年10月29日)
(労働判例866号)

結果として、不支給決定の取消請求が認容され、労災適用となった。

どのような事実を認定して、そのような評価となったかは、各自原典にあたっていただくこととして、注目は次。やや長いが、


「被災者は,O社長が昭和58年ころ本件会社に従業員として就職した時点において,既に専務取締役に就任し,それまで同社長の祖父の代から約25年間営業に従事し,それに精通してきたことからすると,O社長が代表取締役に就任した後も,被災者が,前記のとおり,業務執行に関与し,一定の範囲で従業員に対し決裁や指揮命令を行い,また自己の担当する営業についても一定の裁量が与えられていたとしても,それは,O社長から一定の範囲で権限を委譲されていたと解することもできるのであって,必ずしも,被災者の労働者性と両立しない事実と評価することはできない。」

どうも我々凡人は、このような事態を専務さんによる業務執行権の行使とみるのだが、裁判官様におかれては、どうもそのようではないようだ。
まず、業務執行権の行使とは見ずに、「業務執行に関与」しているとみる。さらに、その関与の実態を眺むるに、権限を委譲されて関与してるのか、はたまた根源的に保有している権限を行使して関与してると見るのか、そのどっちなのだとの問題意識をもってそうしてるということのようだ。
まあ、だからこそ、「執行に関与」などという臆病な言い回しになっているということなのでしょうが。

繰り返すが 凡人には理解できない。

ほんじゃあ、というこことでマネをすれば、汎用性のあるフレーズになるなあ、次。

一見、業務執行権を行使しているようにみえるが、その実、それは権限を委譲されて行使したにすぎず、自ずから根源的に保有する権限の行使とは明確に区別しなければならない。業務執行への関与という皮相に捉われてその労働者性を判断すべきではなあ~い、、、。(^_^;)




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